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アトピー性皮膚炎

多くの人が苦しんでいるアトピー性皮膚炎、を症例でご説明いたします

はじめに

最近は本当に皮膚にトラブルを抱えている人が多いですね。日常的に肌の手入れをしていれば何とか健康な皮膚でいられるひとから、痒みと浸出液で夜が来るのが怖い状態のケースまで様々です。アトピー性皮膚炎についてはいろいろな情報がありすぎて、本当のところはどうなのかと疑問を持っている方が多いと思います。

「ステロイド剤を使用していないのでどんなにたくさん使っても大丈夫」といううたい文句のもと、個人輸入や通 販、インターネット販売で売られていた中国製クリームが実は very strong のステロイド軟こうで、結局副作用でひどい目にあったということもありました。内容成分がきちんと説明されていない。または、責任の所在がはっきりしないものはすぐに使用をやめたほうが良いと思います。 現在、アトピー性皮膚炎については情報も多いし、いまさら「こんなもんです」などと説明するよりも私のところではこうしています。という情報のほうがいいだろうと思い、お客様の承諾を得た症例について日記形式でお伝えします。

アトピー性皮膚炎の症例

初見

《2000年12月1日》
ふとしたきっかけでお会いすることになり、アトピーを漢方で治療したいということで相談を受けました。その時点ではそんなにリバウンドしそうにも見えなかったので、エキス剤と婦宝当帰膠を飲んでいただくことにしました。

《2000年12月25日》
首の炎症がひどくなり痒みもひどい。乾燥もすごくて、ぽろぽろ皮膚がはがれ(落屑)歩くと真っ白になるほどになる。 リバウンドの激しさは想像以上でした。このころからスキンケアも併用をはじめました。スキンケアに使ったのは『リスブラン化粧品』です。 化粧品といいましても、刺激がほとんどなく、炎症を起こし熱を持った皮膚の余分な熱をさまし、水分の補給をして皮膚を保護してくれます。

《2001年2月12日》
ほとんど皮膚の状態は変わらず、依然ひどい状態が続いています。 皮膚は乾燥して赤く、痒みと浸出液がひどい。

《2001年3月3日》
あまりに症状が変わらず一人でいると不安になるほどひどいので、再度、きちんと症状を見直し、薬の内容を検討することにしました。 それとともに 生活と食事のアドバイスもするようにしました。

ここからが本番・ステロイド剤の魔力

煎じ薬にして、煎じ方を教えました。漢方治療はここからが本番だと思っています。ぴーちゃんのリバウンドは想像以上でした。痒みのため夜は眠れません。うとうとすると痒みが身体の奥から湧き上がってきます。神経は興奮して不安感と絶望感で皮膚を掻きこわし、浸出液と出血で皮膚がぼろぼろになってしまう。夜明け近くになると、やっと痒みが少し落ち着いてくる。そうすると睡魔がきて、眠りの底に落ちるように寝入ってしまい、気がつくとお昼近くになっている。重症のアトピーのひとの多くはみんなこのような生活を繰り返しているのです。ですから、どうしてもステロイド剤に手がでます。

ステロイド剤は本当によく効く薬です。アトピーのみならず、鼻炎や喘息などアレルギー性疾患にはすべて効果 が期待できます。大きい意味では自己免疫疾患という膠原病、リウマチ、腎炎。その他からだの何処かに炎症があれば抗生物質と併用すれば鬼に金棒です。  ステロイド剤は短期間であれば、ほとんど副作用はありません。例え100グラムを一晩身体に塗っても後にも先にも一度きりであれば、なんら問題はないくらいです。ステロイド剤の危険なところは長期間の使用です。“たとえ0.1gでも”何年間も使い続けることは危険性がおおきいのです。

ぴーちゃんは赤ちゃんのころから病院の先生の指導の下ステロイド剤を継続して使用していました。 高校3年生のとき、白内障を発症して片方の目を手術しています。「ステロイド性白内障ですか?」と尋ねましたが「そうではない」と否定されたそうです。

ステロイド剤の副作用に白内障があるのも事実ですが、製薬会社の一般 向けのパンフレットにはステロイド剤で白内障になるというよりは、目の周りをこすったりたたいたりする為の外傷性の原因によっておこるものと説明されています。しかし、ステロイド外用剤が目の中に入らないように上手に使って、目の周りの症状を良い状態に保ち、刺激しないことが大切だ。とも書いてあります。

ステロイド剤の目薬もあるわけで、目薬を使用している人のどの程度の人が白内障になるのか。 または別の原因で白内障になるのか、私は医者でもありませんしここで簡単に意見は言えません。 しかし、少なくとも危険性も否定できないということはいえると思います。

ぴーちゃんは白内障の手術のときにもう片方もなりかかっているので定期的に検査を するように言われていました。 両目を手術することはぴーちゃんにとってはつらいことですし、できればしたくない。 進行を止めたい。ということもありました。そんなこんなで、煎じくすりと皮膚の手入れ(スキンケア)を中心にアトピー治療を 本格的に始めました。

食事制限は禁止禁止のオンパレード!

食事はスナック菓子の禁止。ハンバーガーやフライドチキンなどのジャンクフードの禁止。ジュースの禁止。(自分で絞ったりんごやみかんなどはO.K)辛いものや香辛料の禁止。生もの(刺身や寿司)の制限。ケーキなどの脂と砂糖をたっぷり使ったお菓子の禁止。徹夜で遊んではいけない。などと禁止禁止禁止の生活の指導になりました。

食事は和食を中心。というよりも和食のみ。にんにくたっぷりのイタリアンも中華も禁止。バターと小麦のフレンチも禁止。香辛料たっぷりのアジアンフードも禁止。あー!!!もう、い・や!!なほどの禁止だらけの生活が始まりました。

しかし、これも永遠ではありません。治るまでの我慢です。ぴーちゃんも納得してくれて、これから治るまではぴーちゃん一人ではないよ。わたしと繁美ちゃん(お店のスタッフ)。リスブランの井戸さん。このみんなのチームでぴーちゃんを支えて完治まで頑張るからね!!! アトピーのお客様の場合、どうしても一人で頑張るのは大変なことです。

ちょっと裏話

実は、たいしたことではないのですが裏話がありまして‥‥。ぴーちゃんは漢方治療を希望してわたしをご指名くださったのですが、リバウンドにショックを受けたご両親は漢方治療を止めて病院の指導の下、ステロイドと上手に付き合うことをすすめました。しかし、ぴーちゃんの熱意と決心は固く、一生ステロイド剤と縁が切れないのはつらい。これから社会に出て仕事をしていくうえでアトピーとともに歩いていくのは嫌だ。ここはしばらく渡辺さんを信用して漢方治療をしたい。とご両親を説得してくださいました。その後お父様ともお会いして、わたしの言い分も聞いていただき治療を継続することになったのです。

こんな未熟なわたしに厚い信頼をしてくださり本当に感謝しています。アトピー治療をする場合は特に皮膚の状態が良くなったり悪化したり、不安になったり、とにかくなにが一番かというとお互いの信頼関係だけです。わたしは一度にアトピーのお客様は3人が限度だと思うことがしばしばあります。 それぞれがみんないつも助けを必要としているのですから‥‥。ということがありまして、わたしも神経が磨り減るような日が続くわけです。しかし、わたしの体重はちっとも減りません‥‥

本当に辛いこの時期

《処方内容》
清熱利湿薬(熱やほてりを取る) 補陰薬(潤いを増し乾燥を防ぐ) 涼血薬(血液の熱をさます) 以上の働きを持つ生薬を中心に使い、煎じ薬を処方し、同時にリスブランの井戸さんの指導でスキンケアを徹底的にしました。
せんじ薬の量は一日分70g。一日に飲む量は軽く700mlを超えるでしょうか。 水分はほとんど煎じ薬で足りてしまうくらいです。 ぴーちゃんは今まで一度も煎じ薬などというものは飲んだことがありません。 初めて口にした彼女は震えて薬を目の前にして黙っています。 味が想像できますか?

《2001年3月21日》
痒みがひどい。腕の内側、おなか、大腿部の内側が特にひどい。とにかくこの時期はつらくても何でも煎じ薬とスキンケアをつづけるしかありません。ぴーちゃんから高校生のときは毎日ステロイドを使っていたとこのとき聞きました。身体はきれいだったけれど顔がいつも赤くかさかさしていたので主に顔に塗っていたということも明かしてくれました。顔というのは人目につくのでとても気になるものです。妙齢のぴーちゃんが気にしてついつい毎日塗ってしまったのもわかります。しかし、顔はとても吸収が良く、かつ顔に塗っても身体に塗っても 皮膚から吸収されたものは全身に及ぶのです。ぴーちゃんは「顔はひどかったけど身体はなんともなかった」と訴えます。「顔の皮膚から吸収されたお薬は全身に作用が及ぶんだよ」と説明して、「もうしばらく我慢してね」となぐさめることしかできません

《2001年3月29日》
変化なし。相変わらず苦しい。煎じ薬の内容も同じで継続。

《2001年5月7日》
肘、大腿部の痒み、赤味、熱感、浸出液がひどいこの間ずっと毎日電話で話しました。話の内容はいつも同じ。
「昨夜は眠れた?」~「あまり寝てません」
「 痒みはどう?」~「ひどい‥‥」
「 生理は来た?」~「まだ来ません。 いつまで続くのですか?」
「 一生懸命考えているからね‥‥」~「本当に治るんですか?」
「それは大丈夫。きれいになるよ」 ~「もう少し頑張ってみます」
「じゃ、また明日ね」
本当にこの時期つらかったです。今までの経験から絶対に良くなるという自信はありましたが「いつ」と聞かれると期限を言えません。身体の中から熱が消え、潤いが戻ればたちまち回復するのですが‥‥。アトピー性皮膚炎は症状が悪化しているときは非常にひどい状態の皮膚になりますが治ると傷は残りません。アトピーのひとはもともととても色白の肌のひとが多く、治ると別 人のようにきれいな皮膚の人になります。

あともう少し

《2001年6月4日》
乾燥、鱗屑(粉のような皮膚がはがれる)、糜爛(炎症を起こし浸出液も出る)、痒み。以上の症状はまだあるが限局性になり赤味も一部になった。6月4日に月経があった。が、2日間で終わってしまった。出血があったことでわたしは本当に安心しました。

女性のアトピーの場合、長期のステロイド剤の使用や精神不安のためにホルモンバランスを崩しやすく、また貧血や血虚(血液がちゃんと血液の仕事ができない状態)から月経不順をともなうことが多いのです。ですから、たとえ短期間でも少量 でも出血があったのはこれで一段階過ぎたということです。お祝いしなくっちゃ!!という心境でした。湿疹部分も範囲が限定してきて、全身ではなくなってきました。あともう少しです。

初めて撮らしていただいた写真

《2001年7月16日》
ここで初めて写真を撮らせていただきました。いつもわたしの師匠は写 真を撮っておくようにというのですが、ひどい状態のときになかなかいい出せなくて‥‥。しかし、思い切ってお願いしたら「いいですよ」というお言葉をいただきました。ありがとうございます。

7月8日から月経。今月も2~3日で終了。でも今月も来たから良かった。 腕は相変わらず赤く、朝は浸出液で腕が固まっている。浮腫みもひどい。 顔は耳の下の部分だけになった。痒みは日中はあまり気にならないが夜中に知らないうちに掻いてしまう。それで、浸出液が出て朝は痛みがある時がある。痒みというのは本当につらいものです。痛みは眠れるし、寝てしまうと忘れることもありますが、痒みは身体が覚えていて習慣のようになってしまうことがあります。でも、健康な皮膚が見えています。あと少しだよ。

順調な回復

《2001年8月3日》
今月も月経が来ました。日数は相変わらず短いけれど3ヶ月もきちんと月経が来るのは初めて。回復は着実に進んでいます。 大腿部の赤味はほとんど気にならなくなりました。夜も良く眠れる。 便秘は煎じ薬を飲むようになってからはありません。腕の白い部分も増えました。

《2001年8月19日》
少し悪化しました。月経の前だからかもしれません。 このころから本人はめきめき自身を着けてきました。もう大丈夫です。 完全にきれいな皮膚の日が出てきました。疲れたり、月経前に悪化しますがすぐ回復します。 少し早いようですが8月24日から3日間月経。 月経がくると肌は完全にきれいになります。
これは中医学では「血熱」が取れるため と説明しています。血液の熱。この概念は独特のものですが、女性では生理周期で 皮膚の状態が変わることは正常の皮膚の人でも見られます。 たとえば にきびが悪化したり、お化粧ののりが悪くなったり‥‥。

体調も良し

《2001年9月23日》
8月の24日以来悪化しません。体調も万全です。本人の生活も完全に治療開始以前に戻りました。3月に本格的に漢方薬で治療を始めて6ヶ月間。本当に頑張りました。食事制限ももうありませんが、この半年間で彼女の食生活もずいぶん変化しました。 食事をすることは命の糧を得ることです。日本人には日本人の食があります。説教するつもりはありませんが、この際「食」を考えることも良い機会だと思います。煎じ薬の内容もその都度少しづつ変更しながら継続しています。

最後に

《2002年2月6日》
今日この記事を書いていて新たに見直しています。 最近では滅多にぴーちゃんから連絡がありません。良いことですが寂しい気持ちもあります。あと少しで1年になります。3月まではお薬を続けましょうということにしました。ちょうど1年間です。アトピーが消えて半年が過ぎました。アトピーの苦しさを乗り越えたことは今後の人生のなかで乗り越えなければならないことがあった時の大きな励みになると言っています。わたしにとってももいろいろと勉強になりました。黙ってスポンサーをしてくださったご両親にも感謝しています

アトピーは一人で治療するには重荷が大きすぎるかもしれません。いつまでこの苦しみが続くのかと涙ながらに訴えられても明快にこたえられなかったこともあります。しかし、終わってみると半年間でした。 アトピーと言われているひと全員がぴーちゃんのようにひどいリバウンドに苦しむわけでもありません。 そのまま簡単に治ってしまうことも多くあります

ホームページ上に出すことを承諾してくれたぴーちゃん。どうもありがとうございました。

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[NEW] 2019年度実力薬局100選において「漢方相談薬局部門」「不妊・子宝部門」を受賞しました。

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